自動車業界向けECOシステム準拠、国際接続ゲートウェイ構築へ

今年4月より、世界では、将来の自動車業界に向けたコラボレーティブかつオープンなデータECOシステム標準に準拠したデータ空間の運用が開始される予定だ。日本の自動車関連企業もそれに参加する企業と取り引きする際、当該標準を利用してデータを連携するよう要請される可能性がある。

上記システムすなわち「Catena-X」の標準や運用ルールを遵守して参加資格を取得し、EDCと呼ばれるソフトウェアを使ってCatena-Xに接続し、Catena-Xの標準形式でデータを交換する必要があるという。NTT ComNTTデータは、参加者の主権を守りながら自動車業界の重要課題を協調的に解決するグローバルデータ交換ネットワーク「Catena-Xデータスペース」との接続を実現するソリューションのベータ版を4月17日より提供する。

Catena-Xとの接続の準備を進める日本企業を支援する。今般の取り組みは、両社が推進する各国データスペースを相互接続する国際接続ゲートウェイ(昨春発表記事)構築の一環となるものだ。同ソリューションの主な特長は次の2つだという。

①「EDC」の導入をサポート:Catena-Xに接続可能なプラットフォーム上で各利用者にアズ・ア・サービスの形でEDCを提供するため、同ソリューションを利用する企業は、自社システム環境へのEDC導入が不要。②「Catena-X」への接続をサポート:Catena-X標準への対応やEDCの設定作業を支援するため、Catena-Xへの接続を容易に実現可能。

上記ソリューションのβ版提供を通じて抽出した知見にもとづき、2024年中に世界各国のデータスペースとセキュアに相互接続可能な国際接続ゲートウェイの構築をめざす。両者は、この新たなソリューションの提供により、グローバルな企業間データ連携基盤の円滑な利用を実現し、日本企業の産業競争力維持・向上に貢献していく考えだ。