地域医療を守る、医師の働き方改革をITシステムで支援する

勤務医の長時間労働が常態化している。日夜疲労困憊し専門性を一層磨く時間もつくれない医師たちを護り、「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するため」の医療法等の一部改正が行われ、来年4月から、医師の勤務時間に罰則付きの残業規制が適用される予定だ。

急性期医療を担う医療機関を中心に医師の勤務実態把握に向けた仕組みの整備が進められている。医師の働き方改革(厚労省PDF)にかかる上記規制のうち、特に勤務と勤務の間の休息時間「勤務間インターバル」確保については、「外勤」と呼ばれる医師特有の働き方である他機関での兼業・副業も考慮する必要があるなど複雑で、手作業での管理がほぼ不可能なことから、規制対応の「落とし穴」になっているという。

インフォコムは、医療機関向けに提供している「CWS就業管理システム」について、2024年から始まる医師の時間外労働規制のうち、特に実態把握・対応が難しいとされる「連続勤務時間制限・勤務間インターバル」の管理・把握に対応したオプション機能の提供を今年4月1日に開始する。同社は'14年から医師や看護師を対象とした医療機関特化型の就業管理システム「CWS」を販売。同システムは現在全国250超の医療機関で利用されている。

すでに'21年に対応している医師の勤務時間上限規制に加え、今回、CWSに副業・兼業も考慮して勤務間インターバルを把握し、規制に違反する可能性があれば管理者にアラートで通知できるオプション機能を追加する。

規制開始前/開始後の'24年4月以降も、医療現場の実態や要請に応じて規制の内容が変更されることも予想されるという。インフォコムのCWSは、医療機関に特化した勤務管理システムとして、規制の変更があった場合でもサービスに速やかに反映させ、医療機関における医師の働き方改革、それを支える事務スタッフの業務効率化を支援していくとのことだ。