経営のデジタル化、データ蓄積・加工を強めAI予測ベースの意思決定

大量のデータで学習するAIを経営判断等に生かす。AI予測を行う際、これまでは品目や品目別得意先別といった細かい単位で予測モデルを作成するために、その単位にあわせたデータの集計を要した。

目的(予測対象)変数および説明(目的変数の予測用)変数データの集計とモデルの作成、説明変数のマニュアル予測作業を大量に行う必要があった。その結果として出来上がった大量の予測モデルを維持・管理をしていく必要もあり、運用が困難なため、挙句は予測精度を落としてでも製品群などのまとまった単位でモデルを作成するか、予測対象とする品目数を限定することで運用負荷を抑えざるを得なかったという。

TISは、「予測型経営DXサービス」のデータ蓄積・加工機能を強化し学習データ生成処理を自動化した。それにあわせて今回開発した機能に関するデータ指定方法及び処理方式についての特許を出願した。同サービスは"AI"を活用した将来予測を基に意思決定ができる、経営の高度化を推進する。社内外データを選定・収集・加工しそのデータでもってAIを活用した予測を行い、結果をもとに計画策定、さらなるデータ分析などを行えるクラウドサービスだ。

今般の強化点は、①目的変数・説明変数データの自動抽出(結合・集計):画面上の設定内容(予測粒度、抽出条件、説明変数候補)に基づき、必要なデータの抽出、結合、集計処理を行い、予測単位別に学習データの生成処理を自動化。②相関分析に基づく説明変数の自動選定:学習データの目的変数と説明変数間の相関分析を行い、最適な予測を行う組合せとなる説明変数データの選定処理を自動化。

データ選定・収集・加工領域におけるAIへ取り込む学習データ、複数の予測対象の学習データを一括で自動生成する機能。これにより、多数の品目が存在している事業領域でも運用負荷を抑えつつ、変動要因に基づいた品目別販売数予測を実現することが可能になったという。