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コロナ特需終焉や地政学リスク増大などを受けて、国内IT投資の波は
IT投資については、「集中的な業務改善」に該当するような短期的な投資は受け入れられやすいものの、成果が出るまでに時間がかかる戦略的な取り組みについては投資を削減させたと回答している割合が、増大させた割合よりも上回っていることも明らかになっている。と、プリンシパルリサーチャーの成澤理香氏がいう。Gartnerは今月11日、世界的なインフレ/景気後退が日本企業に与える変化やIT投資への影響に関する調査結果を発表した。
昨年8月に所属企業でITを利用/IT導入に際し決定権がある個人へ調査を実施。ビジネス成長にとって脅威となる外部環境要因を尋ねたところ、5割以上の回答者がグローバルなインフレ圧力(「長期的で制御不能なグローバルなインフレ [原材料・製品/サービス価格上昇] 圧力」) と景気後退 (「グローバル/地域的な景気後退」)を選択し、グローバルでの経済環境の変化が日本企業にも影響を及ぼしていることが明らかになった。
IMFの『World Economic Outlook Database, October 2022』によれば、日本における同年のインフレ率の見通しは1.989%であり、G7中最も低い状況だ。その一方で上記調査結果から日本企業はグローバルの経済環境変化を敏感に脅威と捉えていることが示されている、と成澤氏が述べる。
現在のマクロ経済の不確実性に対し、経営企画やCFO/財務部門から何らかの対応を求められているかについても尋ねた結果、選択肢の中でも「集中的な業務改善」「支出の削減」に回答が集中(各52%、51%)したという。Gartnerの顧客はリサーチノート「世界的な景気後退期における日本企業のIT投資への影響調査」で詳細を確認できる。