AIを活用して、デマンド型乗合交通をいっそう便利に

交通弱者を救うことが全国各地における社会課題の一つとなっている。その解決手段として、利用者から予約を受け付け、予約のあった停留所のみを結び運行する乗合型の交通――デマンド型乗合交通が期待されている。

その自治体では「地域公共交通活性化協議会での検討をもとに、交通手段を持たない住民や観光客の移動手段の確保・利便性の向上を図るべく、町民バスやデマンド型乗合交通の改善を進めている。一方、同自治体に協力する企業は、「明日を変えるITの可能性に挑み、夢のある豊かな社会の実現に貢献する。」使命のもと、先進ITを組み合わせ、顧客のデータ活用やDXを支援するとともに、社会課題の特定や解決に努めているという。

那須町CTCは相互に密接な連携・協力を行い、那須町で運行中のデマンド型乗合交通(利用者の予約に応じて運行する交通手段)の利用を促進するため、AIオンデマンド配車技術を活用し、当日予約に関する実証実験を令和5年1月16日~3月31日に実施する。

同実験における運行の特徴は、①現在運行中のデマンド型乗合交通において当日予約が可能に、②AIを活用した運行経路設定 アプリ・電話を通じた利用者からの予約状況に応じて、AIが最適経路を随時更新しながら運行。町民バスと異なり利用時に予約が要るが、町内全域に停留所を設置できるので、町民バスが運行していない地域住民も利用可能となる。複数人、各利用客の予約に対してAIが最適経路を瞬時に計算する。

実施主体は那須町とCTC、運行事業者は那須合同自動車(ファーストタクシーグループ) 、車両は現行の車両を利用し、「当日予約実験期間」のステッカーが目印となる。利用案内や運行区域・時刻表など詳しい情報は同町サイトにより入手可能だ。同実証実験を通じて、同社は地域公共交通の活性化につながるアイデアや施策を追求し、他の地域でも活用できるサービスの開発に取り組んでいく構えだ。