藤田医大、川崎重工、SEQSENSE、TISは今月16日、医療従事者の負担軽減・業務効率化を目指す取り組みとして、サービスロボットを使った実証実験を藤田医大で開始した。昨年10月以降、ロボットの種類や試験内容が異なる実証実験を続けていて、最終段階のフェーズ3(2回目)にあたる今回、TIS提供マルチロボットプラットフォーム「RoboticBase®」を用い、ロボットとエレベータの連携を含む配送業務自動化を検証する。
複数フロアにロボットを複数台配置し、エレベータやセキュリティドアとロボットを連携させながら、スタッフステーションから検査室までの検体搬送業務や臨時薬剤の配送を24時間体制で行い、複数台ロボット運用時の課題や現場での運用方法――ロボットと人がエレベータに相乗りする場合の運用方法についても検証する。
ロボット本体はフェーズ3(1回目)実証実験の際、実際にロボットの導入が想定される現場スタッフから寄せられた要望を反映し、荷室の扉位置見直しやICカードによるロック機構を設けるなど、走行の安全性を確保しつつ一層使いやすくするための改善を施した。複数ロボットとインフラ設備との相互連携を実現するために上記プラットフォームを活用し、運用するロボット同士の干渉はSEQSENSEのロボット制御技術で対応しているという。
今般の実証実験で、エレベータやセキュリティドアなどとの連携を含む、ロボットを24時間連続で運用する上での課題などを確認する。そうして、藤田医大での2022年度内トライアルサービス開始(ロボット導入)に向けた最終準備を進める考えだ。