これからのクラウド、日本企業が注視すべきトレンドは――

各種クラウドコンピューティングが発展し続けてきた。変化への即応力、高度な拡張性や弾力性などを備えたサービスとしてのITシステム市場を、世界の三大プレイヤーが牽引している。昨今、その仕組みは、数百もの多様なサービス部品からなるサービス部品の集合体、さらに分散クラウドへと進化した。

それらにはクラウドネイティブ関連、アナリティクス、AI、IoT、量子コンピュータ、人工衛星サービス、コスト最適化サービスなどが含まれる。地球規模でそれらを展開するプレイヤーは膨大なビジネススケールを有している。本物のクラウドと、アウトソーシング/仮想ホスティングサービスは明白に異なる。誤解が続くと重要な判断を誤ってしまうため、相当に注意が必要だ。問題は各サービス部品を駆使できる人材の不足だという。

Gartnerは2日、2023年に向けて日本企業が注目すべきクラウドコンピューティングのトレンドを発表した。先のシンポジウムで同社VPの亦賀氏は9つのトレンド、「クラウドの正しい理解」「ミッション・クリティカル・クラウド」「Newオンプレミス」「ソブリン・クラウド/地政学」「サステナビリティ」「クラウド・ネイティブ/サービス・ファクトリ」「新たなビジネス・アーキテクチャ」「ハイパースケーラーのトレンド」「COE/CoP/人材投資/クラウド戦略」を解説した。

システム戦略を策定する際、必ず人材戦略をその背骨に組み込むべきである。すべての企業は、クラウドファーストとは人材ファーストであると捉える必要があり、そうして作られたクラウド戦略は、2030年に向けたNew Worldへの備えや実践の観点から不可欠なものとなる。ビジネスのスタイルそのものを変え、産業革命的な時代変化への対応、そのトレンドをリードするものとなる。

今回の発表内容は来月の「ガートナーコンファレンス」にて、亦賀氏がトラックBで改めて解説するとのことだ。