都会のまちを巡るグリスロと楽しいMaaSを実証

首都圏でも高齢化が進んでいる。交通弱者等に関する課題は都会でもクローズアップされつつあり、その自治体は、誰もが気軽で快適に移動できる地域社会の実現に向けた取り組みを進めている。地域公共交通計画の中でMaaS(移動手段のサービス化)など新モビリティサービスの導入を検討――。

昨年度、区立(仮称)荻外荘公園の周辺でグリーンスローモビリティ(環境に優しい低速EV移動サービス)と次世代型電動いすの試乗会が実施された。今年度は、グリーンスローモビリティの実装に向けた実証運行が実施される。東京都杉並区において、建設技術研究所関東バスNTT東日本 東京事業部は、11月3日~13日、荻窪地域(荻窪駅南側エリア)におけるグリーンスローモビリティ(グリスロ)の実証運行を実施する。

同期間同地域にて、スマホアプリを活用したMaaSの実証実験も実施する。今回、3社が連携して、グリーンスローモビリティやMaaSの実証運行や企画立案、準備を行うとともに、モビリティサービスの社会的受容性や事業性等の調査・検証などを行う。

グリーンスローモビリティの実証では、乗車定員5名のグリーンスローモビリティ車両(ヤマハ発動機:AR-07)を、毎日9時40分~11時40分/13時40分~15時40分の間で30分に一本、①荻窪駅西口を発車し各停留所、②大田黒公園、③(仮称)荻外荘公園、④荻窪地域区民センター、⑤区立桃井第二小学校(降車のみ)を巡り、①に戻るルートで運行する。予約不要で停留所に来た人が順に乗車、運賃は無料だという。

MaaSの実証では、荻窪駅南側エリアにおいて、まちの情報発信アプリ「ココシル」を利用し、荻窪めぐりを楽しむ企画として、モビリティ運行状況把握やデジタルスタンプラリーなどのMaaSの取り組みを実施するという。デジタルスタンプラリーなど企画の詳細は、杉並区のこのページで後日通知される予定だ。