産業・社会基盤DX、多彩な現場の撮像データをクラウド経由で活用へ

デジタル変革(DX)が進んでいる。昨今、各種カメラで撮影した映像・画像の用途が拡大――セキュリティのほか、サプライチェーンや社会インフラの現場の人やモノの動きを可視化分析し、サービスの高度化や業務効率化につなげる需要が高まっている。

大容量データを高速伝送できる5Gの普及に伴い、映像解析等でクラウドサービスの利用が増加していて、遠隔での画像確認や複数カメラの一括管理などが可能なIPカメラを利用し、撮影データをクラウド上で管理し、リモートで映像監視を可能とするサービスの市場規模は'19年の17億円から'30年には720億円(富士経済調べ)へと大幅拡大が予測されているという。

パナソニックコネクトは、多様なデバイスで記録された映像・画像データの管理と様々なアプリケーション・SaaSとのAPI連携を実現するクラウド型の「カメラデータプラットフォーム」を開発した。同プラットフォームのサービス化に先駆けて、カメラ映像・画像活用企業やソリューション開発企業に向け、11月30日よりβ版の提供を開始する。

「現場のニーズに応えた充実した機能と豊富なAPI群による高い拡張性」「様々なメーカーのカメラでも接続可能、アプリ開発が容易に」「ニーズに合わせて選べる費用体系」「画像解析アプリ開発を支援する映像・画像処理・解析ツール群」といった特長を備えた。クラウドで保存・管理するデータは初期投資の抑制や災害対策につながり、API連携による適時解析で業務効率化やマーケティングに活用できる。

現場のイノベーションが加速、開発工数・コストも抑制する。「カメラデータプラットフォーム」によるイノベーションとして、店内・商品棚の遠隔モニタリングや欠品検知、河川の水位や高速道路の定点監視、製造ロボットの稼働状況把握や異常検知、公共スペースでの混雑検知などを例示している。同社はパートナー企業との共創を拡大していく構えだ。