その改修や拡張の手軽さから、マイクロサービスの導入を検討する企業が国内で急増している。一方、それはサービス間のデータの一貫性を保証する作り込みなど、従来システムでは不要だった追加機能の実装が多く、開発等には高度な知見や技術力が求められる。マイクロサービスに精通した技術者を集めることは困難であり、それらが普及の障壁になっているという。
日立は11月1日、エンタープライズシステムにおいて、開発スピードや柔軟性・拡張性に優れたマイクロサービスの導入を加速する新たな開発基盤の提供を開始する。グローバルで実績豊富なGlobalLogicのフレームワークを核とした「Hitachi Microservices Platform」と、大規模エンタープライズシステムへの適用を支援する「Justwareマイクロサービスフレームワーク」を、日立の受託プロジェクトに適用するほか、自社開発企業にも幅広く提供していく。
基幹システムのマイクロサービス化にあたっては、日立の経験豊富なクラウドエンジニアが総合サポートする。法人向けアプリ実行基盤「uCosminexus Application Runtime」や関連サービスなどを組み合わせることで、導入コンサルティングから開発・実行環境の構築・運用に至るまでワンストップで支援し、顧客のシステムの信頼性を維持しながらアジリティの向上を実現するという。
同社は今後、上記開発基盤において分散データ管理といった新機能を開発・拡充するなど、ミッションクリティカルなシステムへの適用に向けた取り組みをさらに強化する。また、Lumadaを活用した新たな価値創出に取り組み、国内の顧客のDX推進を加速していく考えだ。