クルマのサイバー防御、脅威検知・監視や情報収集により迅速対応へ

つながるクルマ(コネクテッドカー)が急速に普及しつつある。近年、ITを活用した各種サービスが広がり、インターネットと繋がる様々なモノを狙ったサイバー攻撃は日々高度化・巧妙化し続けている。

そこで、コネクティッドカーを見守り、早期に攻撃を検知・分析して状況に応じた適切な対応をすることが求められているという。NTT Comデンソーは、サイバー攻撃の脅威から車両を見守る「車両向けセキュリティ監視サービス」(車両SOCサービス)の提供開始に向け、今月18日より協業を始めた。両社は2017年から、車両へのサイバー攻撃を検知し、分析する技術の開発を行っている。

実験車を用いて車両へのサイバー攻撃を模擬し、実験用の車両SOCによる攻撃の検知や影響範囲の分析など、さまざまな事象への対応シミュレーションを繰り返すことで、一層の技術向上を図ってきた(例、2019年12月ニュースリリース)。これまでの取り組みを踏まえ、互いの強みを組み合わせ、車両SOCサービスを構成するシステムの開発、および車両SOCサービス運営体制の確立を進める。

今回の協業では、「車載セキュリティ機器から出力されるログや、コネクティッドサーバーとの通信ログ取得による車両の監視とサイバー攻撃の的確検知」「サイバー攻撃に関する動向や実際の攻撃内容を都度把握することによる、巧妙・高度なサイバー攻撃の検知」「高度な知識を持つセキュリティアナリストによる脅威分析結果と復旧対応(問題箇所の特定を容易化)に資する情報のレポート化、およびカスタマーポータルサイト経由での顧客への提示」

「SOC事業をグローバル展開してきたNTT Comの運用実績と運用基盤を活用した、世界規模での安定した車両セキュリティ監視」といった車両SOCサービスの提供を目指すという。両社は、連携による開発をさらに加速させ、安心・安全なモビリティ社会の実現に貢献していく構えだ。