土木建築DX、すべての現場でペーパーレス化やリモート化を推進

IT(情報技術)を組織のさまざまな仕組みに浸透させて、業務内容をより良い方向へ転換していく。デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目されている。現在、日本国内の建設現場では、当日の作業進捗や翌日の作業予定、車両搬出入予定、クレーン・機材使用予定等の確認・調整――

さらには安全指示、危険箇所・立入禁止エリア、行事等の周知等のため、「作業間調整会議(作業打合せ)」を毎日実施している。作業打合せの内容は、記録および保管することが労働安全衛生法で定められていて、当社では、「作業打合せ指示の記録」および「危険予知活動記録」等の帳票に記録し、協力会社の安全衛生責任者・職長等による受領・サイン、元請による回覧・捺印を経て、保管しているという。

西松建設は、現場の生産性向上のため、リバスタが提供するクラウドサービス「Buildee調整会議」を活用した電子承認機能の標準化、帳票のペーパーレス化、作業打合せ会議のリモート化を国内の土木・建築全現場で開始した。同社は上記帳票の記録および保管業務の効率化を目的に同サービスを活用し、作業予定と実績データ(作業内容と人工等)の電子入力、および電子承認機能を利用したデジタル化への活用を一部の現場で試行。

その効果検証を行った。結果、ペーパーレス化による印刷・回覧・サインの手間や、現場によって打合せ会場が遠い場合のリモート会議による移動手間が約20%削減される等の業務効率化が実現されたことから、このたび国内土木・建築全現場へ展開を始めたという。

作業打合せ指示業務のデジタル化により"スマート現場"を推進し、持続可能な社会・環境づくりに資する『西松DXビジョン』の実現を目指す。同社は、Buildeeに入力した作業実績データ(作業内容、人工等)を出来高計算や死傷統計等の報告業務に利活用することで、さらなる生産性の向上を図っていく構えだ。