"ゼロトラスト"を提携先企業にまで広げてクラウド利用を一層安全に

リモートワークが普及した。今日、各企業では一層のセキュリティ強化が求められている。パブリッククラウド利用や企業システム相互利用の拡大を背景に、パートナー企業等を装った「サプライチェーン攻撃」などが増えていて、もはや社内外のネットワーク「境界」は無意味になりつつある。

境界の概念を捨て去り、守るべき情報資産にアクセスするものはすべて信用せずにその安全性を検証することで脅威を防ぐ、「ゼロトラストセキュリティ」という新しい考え方が広がりつつある。今月21日、大和総研は、ゼットスケーラーの最新ゼロトラストセキュリティソリューション「Zscaler Internet Access(ZIA)™」大和証券に導入したことを発表した。

従業員が様々な場所で利用する業務デバイスの2in1端末(12,000台)とスマホ(7,000台)を対象に、社外通信時のセキュリティ強化を図るべく、ZIAの導入を今年3月に完了した。これにより、大和証券は、セキュアかつ最適なインターネットアクセスおよび大量通信(9,000万トランザクション/日、4TB)制御の実現、脅威検知の対応力・精度向上といった成果が得られた。

さらに、社内通信セキュリティレベルの高度化に向けて「ZPA」を導入(来年3月完了)し、オンプレ/クラウドのサーバやアプリへの通信セキュリティ強化を図る。最終的には専用線に依存しない、オールインターネットでのゼロトラストセキュリティ戦略を実現することにより、コストと複雑さを軽減、ビジネス機敏性の向上に寄与していく。

金融資産を預かるための堅牢なセキュリティを必要とする大和証券への導入実績をもとに、今後はグループ外の金融機関など、より幅広い顧客にゼロトラストセキュリティソリューションを提供していくという。大和総研は、最新技術を積極的に取り入れることにより、顧客のビジネスならびに企業価値向上に貢献していく構えだ。