マテリアルズインフォマティクスの環境構築等をサポートする

自動車・航空機・家電・住宅・繊維業界などでは、環境保全対応や効率化が目指されている。各企業はそれらに資する材料の開発に取り組んでいる。そこで近ごろ情報科学、機械学習を含む情報技術(IT)を活用して新材料を探索するマテリアルズインフォマティクス(MI)が注目されている――

その導入にはシステムの構築やデータ分析を含めたITの知識やスキルが必要になるという。CTCは今月6日、AIのデータ分析技術を利用した材料開発のための環境構築支援サービス「MI Success Lab」の提供を開始した。同社は分析エンジンの作成やトレーニングを行い、新材料の研究開発を行う医薬品・素材分野の企業を軸にこれを展開していく。

MI Success Labは、医薬品、合金や繊維といった素材や材料等を開発する各企業の事業に応じた分析エンジンを構築することで、MIの導入と内製化を支援する。例えば、材料開発の過去の実験データにおける原材料の配合比、配合時の温度や圧力、耐久性や耐熱性などの生成された材料の性能をAIが学習して、企業固有の分析エンジンを構築する。

さらに、入力データの整形や分析エンジンの設計・作成、結果の評価を含めたMIプロセス全体のトレーニング、マニュアル作成、質疑応答などのトータルなサービスにより、MI推進の内製化もサポートする。各顧客の目的や要望に特化した分析エンジンの構築とトレーニングは、標準で3ヵ月程度で実施できる。頻繁な実験を行わずとも期待する性能を持つ材料の探索が可能になる。

今後は上記新サービスとともに、材料のデータベースプラットフォームや研究ポータルなどのソリューションも提供し、トータルなMI環境をサポートすることで、材料開発のさらなる効率化に貢献していくという。同社は今月15日(木曜)に「ビジネスで使える『最適化』技術のご紹介」と題したウェビナーを開催する(申込みページ)。