画像処理ソフトがFAなど現場の生産性向上システムをアシスト

AIやIoT技術を活用した自動化のニーズが拡大している。生産現場の自動化(FA)向け画像処理ソフトウエアを2018年春に発売して以来、各種検査・点検業務の効率化や省人化に役立ってきたという。

キヤノンは、FAなど生産性向上を支援する新製品「Vision Edition 2」を今月中旬に発売する。新製品では、画像処理性能の向上やネットワークカメラをはじめとする接続可能なカメラデバイス種類の大幅な拡大、さまざまな外部機器・ソフトウエアとの連携強化――HTTPプロトコルにて画像処理指令やプログラムの切り替え、検査結果受信――など、より柔軟で簡易なシステム構築を可能にする。

ディープラーニングを用いた文字認識強化とパターンマッチング精度の向上により、高精度な画像解析を達成。さらに、キヤノンITソリューションズ「Visual Insight Station」がサポートするAIモデル3種(位置検出・領域検出・分類)を新製品内で利用可能(有償オプション)とする。これにより、従来のルールベース方式とAI画像処理によるハイブリッドな画像検査を実現する。

上記ネットワークカメラ(キヤノン製またはアクシス製の一部)に加えて、USB3 Vision規格の産業用カメラやUVC規格のウェブカメラ、ミラーレスカメラ「EOS R」シリーズなど、多種多様なカメラデバイスと接続。作業環境や用途に合わせた最適なカメラを選択できる。また上記連携強化により、各種FA関連アプリ(MES、WMS、SCADA、BIツール等)と容易に連携。用途が格段に広がるほか、TCP/UDPによる外部機器制御が可能になり――

照明のON/OFF制御や画像処理結果に応じてシグナルタワーの点灯色を変えられるという。キャノンは、製造・流通・小売業など幅広い業種の現場において、映像活用ソリューションを提供し、DX(デジタル転換)に貢献していく構えだ。