通信設備機器の運用保守をオートメーション化

各種産業や医療ヘルスケア、社会全般でIoT(モノのインターネット)技術が普及しつつある。それに伴い、通信サービスの重要性が増していて、通信事業者は万一の障害発生時において、迅速かつ正確な復旧対応が要求される。

一方で通信機器の高度化や操作の複雑化なども進んでいて、多岐にわたる技術力が求められる運用保守の負担増加が課題になっているという。OKIは、QTnetとともに、「運用保守自動化システム」の実証実験を今月22日に開始した。運用保守作業での人的リソースの負担軽減や作業時間の削減を目的にこれを実施し、今後の運用保守の自動化に向けた要望および課題抽出の確認も同時に行う。

同システムは、通信事業者向けサービスプラットフォーム「CenterStage® NXシリーズ」に、運用保守業務に必要となる作業の定型化や自動化の機能を搭載したもの。各種操作や制御のシナリオを設定しておき、障害発生時にはシナリオに従った復旧処理を自動かつ迅速に実施することで、サービス停止時間を低減する。定期保守作業においても準備時間が削減され、人為的な作業ミスが減るので、通信サービスの品質維持・向上が期待できる。

①各社ネットワーク機器製品への対応、②アラーム連動、③シナリオと作業群の分離、④作業群のコード無し設計などを特長としている。①では他社製品もSSH/Telnet、sftp/ftp、SNMPといったCLIや、Web系のREST-APIで制御できる。④ではExcel®のマクロ処理によりコード化する機能を提供。作業群定義には応答結果次第の条件分岐など複雑な処理の記述も可能だという。

同社は、今回の実証実験で得たノウハウやニーズを活かし、上記システムの実用化に向けた開発を進めていく。今後も通信事業者の安定したサービス基盤へ貢献するため、各種装置の導入から運用・保守までの一貫したソリューションを顧客へ提供していく考えだ。