健診結果を各自スマホで即閲覧、しっかり確認して――

健康診断の結果は印刷物で通知される。近ごろは電子データで閲覧できるようになったとはいえ、それさえ後日の結果返却となるため、「結果が十分に閲覧されない」「健康指導としての効果が弱い」といった問題点が指摘されていたという。

ヘルステック研究所TISは、京都工場保健会の協力のもと、受診者が自身の健診結果をスマホアプリ「健康日記」で即時閲覧できるシステムを共同開発した。これを今秋以降に同保健会の健診で実装予定だという。前者は健診・PHR(個人の健康記録)データの取り扱いと同アプリの開発提供を、後者は医療・健康情報双方向連携サービス「ヘルスケアパスポート」を活用した健診システムと同アプリとの情報連携を行う。

健診機関からの意見提案をもらいながら開発を進め、現場に即した便利なサービスを構築した。機微情報連携に資する上記サービスを基盤とした。新システムでは、健診・検査結果をほぼリアルタイムに閲覧できる。一部後日となる検査結果は、健診結果が全て揃ったタイミングでスマホにプッシュ通知される。健診の予約日時や会場がアプリのホーム画面に表示されるため、受診忘れを防止できる。

日本医学健康管理評価協議会が推進する健診標準フォーマットに対応、②安心のセキュリティ(「ヘルスケアパスポート」により健診データの連携・管理を医療機関と同水準の強固なセキュリティで実現)といった特長を備えた。新システムにて受診者は、「健康日記」アプリをインストールし、「健診結果の閲覧」画面から個別IDとパスワード(健診予約後郵送)を入力。健診当日には検査結果が登録されるたびにアプリ内で結果を見られる。

健診予約日時・会場のアプリ表示、受診者へのメッセージ配信機能(精密検査受診勧奨、次回健診案内など)、精密検査結果情報受け取り機能など、今後は受診者・健診機関双方の利便性を一層高め、健康増進を推進する機能の追加を予定しているという。