適温の商品をもって自走ロボットが公園やまちを周回、移動販売する

日本は人間を軸にITやロボティクスを駆使する「超スマート社会」の実現をめざしている。一方この企業は、低速自走ロボを活用し、必要なモノやサービスを届けることで、子どもから高齢者まで、誰もが安心・快適に住み続けられるまちづくりを支援することを目標にしている。

昨年8月~9月に北海道石狩市、今年3月に幕張新都心地区でロボットによる「配送サービス」を実証してきたという。KCCSは7月27日~8月10日、千葉市イオンリテール損保ジャパンの協力のもと、温冷蔵機能を備えた無人自走ロボが商品を運び、まちを周回して販売するサービスの実験を同地区で7月27日から行う。

公道(車道)を走行する無人ロボットを活用した移動販売の実証実験は、国内初だという。今回、夏の暑い時期に冷たいドリンクやゼリーなど(イオンスタイル幕張ベイパーク提供)を公園、マンション、高齢者向け住宅などで販売する。当該ロボットについては、自動走行や近接・遠隔監視での運転操作が可能となるよう関東運輸局の保安基準緩和認定を受け、千葉県警察から道路使用許可を取得している。

土日含め週5日10時~18時(天候等で走行中止の可能性あり)、お客さんは①車載タッチパネルを使い購入する商品と個数を選択、②スマホを使い電子マネー決済、③ロッカー解錠、④購入商品を取り出すといった手順で「移動販売サービス」を利用できる。ミニカーに準じた大きさ、最高時速15kmのロボットは、常時遠隔監視され、自動回避が困難な状況では遠隔操作で走行する。商品積載部は保冷・保温の切り替えが可能だという。

先進的なモビリティサービスの活用を目指し、「幕張新都心モビリティコンソーシアム」の支援を受けて上記実証実験を行う。同社は、今後も自治体や協力事業者と連携し、各地域のニーズや課題に即したサービスの実証を継続し、無人自動走行ロボットの社会実装に向けた活動に取り組んいく構えだ。