全国584の協同組合・連合会で、預貯金照会業務がデジタル化

複数団体会員がメンバーであるその金融機関グループは、全国に最大級の店舗網を展開している。同グループにおいては、各種法令に基づき行政機関が預貯金等について行う調査への対応、照会受け付け・回答業務が年間300万件にも上っていて、同調査が原則"紙書面"であるため――

郵送による依頼・回答の授受、端末操作による口座確認、回答書の作成等、手作業による多大な事務負担と、膨大な時間を要することが大きな課題になっていたという。JAバンクに、NTTデータは7月25日、預貯金照会業務を電子化するサービス「pipitLINQ®」の提供を開始した。これにより、全国584の農業協同組合および信用農業協同組合連合会(JAバンク会員一覧)への預貯金照会を可能にする。

今回、JAバンクはpipitLINQの利用開始により、同サービス導入済み自治体への照会受け付け、および回答送付を"電子"で行うことが可能となる。そして、業務の効率化を見込んでいる。行政機関と金融機関をつなぐ全国統一型のpipitLINQでは、双方が同サービスに加入することで、加入機関間で電子データによる預貯金等照会がおこなえる。

書面を取り扱う人的負担や郵送によるコスト、および回答までのタイムラグが大幅に軽減され、迅速かつ適正な業務の実現につながるという。pipitLINQを全国約500の自治体、日本年金機構、全国の国税局・税務署、約70(JAバンクを除く)の金融機関に提供している。NTTデータは今後さらに、すべての行政機関、金融機関に同サービスを提供することを目指し、行政手続きのDX実現に貢献する。

同社は、「デジタル・ガバメント実行計画」(政府CIOポータルPDF資料)に掲げられている「金融機関×行政機関の情報連携(預貯金等の照会)」の早期実現に向け、全自治体・全金融機関にpipitLINQを普及させ、行政手続きの効率化を推進していく構えだ。