金融機関の顧客企業DX支援はクラウドサービスで加速する

地域経済は厳しい状況が続いている。地域創生も担当する金融機関においては、取引先のデジタル化(DX)など多様化する課題解決を幅広く支援することが求められ、昨今コロナ禍を受けて非対面ビジネスへの転換、各種Fintechサービスとの連携等――

業務DXの加速やニューノーマルへの対応も急務になっているという。日立は今月18日、金融機関が主導するデジタルシフトを総合的に支援するクラウドサービス「法人向けデジタルチャネル統合プラットフォーム」の提供を開始。同プラットフォームは、金融機関が取引先企業に提供するポータルサイトの迅速な立ち上げに資する各種機能を備えている。

日々の入出金明細の確認、ネットバンキングによる振込・振替、オンライン融資やAI型ローン審査など、関係各社の多様なサービスを一元的に管理し、セキュア認証・シングルサインオンで連携・利用可能とする、企業活動の中核となるデジタル基盤を提供する。金融機関と取引先企業との新たなチャネルを拡充し、地域の企業・人・情報をつなぐハブとなる。これにより、企業の経営やDXを金融機関が支援――。地域創生の取り組みに寄与するという。

日立は今回、同プラットフォームについて、伊予銀行が新たに開始する法人向けポータルサイトに採用され、8月8日より「いよぎんビジネスポータル」として稼働予定であることも発表した。今後、ポータルサイト内で提供可能な金融・非金融分野のサービスを日立グループ内外と連携して拡充していくほか、金融機関の得意とするコンサルティングや独自サービスとの連携を進めていく。

ポータルサイトを通じたさまざまなデータ活用も進め、地域企業の動線分析などマーケティング機能の強化なども推進していくという。同社は、多彩な企業支援や地域創生に取り組む金融機関に、地域特有の課題やニーズに応じた多様なソリューションを展開することで、貢献していく考えだ。