ローカル5Gを用いて次世代ネットワーク人材を育成する

大手通信キャリアによる高速・大容量の「5G」サービスが全国に広がりつつある。日本においては、フルスペックの5G――超高速・大容量、多数同時接続、超低遅延のモバイル通信を特定地域内の課題解決に生かす、自治体や地場企業が運営主体となる「ローカル5」への期待が大きい。

今月7日、NECネッツエスアイは、同社の技術拠点である新川崎テクニカルベースにおいて、ローカル5G環境を活用した技術者の育成を開始した。今回の取り組みは同社の中期経営計画「Shift up 2024」で掲げた次世代ネットワーク人材の強化を狙いとするものだという。

ローカル5G(Sub6帯)の商用局免許を取得した新川崎テクニカルベースに、ネットワークの仕様協議・エリア設計のための置局シミュレーション技術や設計・構築のための干渉調査、エリア強度/データ通信の測定技術など、ローカル5G(導入ガイドライン@総務省)を活用した高度な教育が実施できる環境を整えた。同環境のもとで、ローカル5Gの導入に向けたコンサルティングから保守まで、ワンストップ対応できる人材の育成を進めていく。

このたびの取り組みを通じて、次世代ネットワーク人材の育成を加速し、インフラ事業者やローカル5Gユーザーに対して、インフラ構築から運用・DXサービス領域まで幅広く展開できる体制の整備を進め、顧客の経営課題や社会課題の解決に役立てていく。今回構築したローカル5G環境を活用して、新たなDXサービスの創出に向けたソリューションやデバイスの検証、各ベンダー機器との相互接続性試験等を顧客とともに推し進め――

顧客への提供価値の向上と、ローカル5Gの社会実装に寄与していく。同社は、社会の持続的発展への貢献と自社の持続的な成長の実現のために重要な6つの取り組みをマテリアリティとして特定し、「コミュニケーションで創る包括的で持続可能な社会」の実現を目指していく考えだ。