資源循環DX、コンビニ店舗でPETボトルリサイクルを実証

使用済みプラスチックを資源として再利用する。資源循環の推進や再生プラスチックの利活用が進んでいるものの、再生プラスチックを利用した製品のリサイクルチェーンや、回収後の使用済みプラスチックがどのような製品に再生されたかを、消費者が知ることはこれまで困難であった。

回収されたプラスチックが同じ用途で再利用される「水平リサイクル」の推進も、資源循環を実現する上で重要なテーマになっているという。そこで旭化成は資源循環を促進させるデジタルプラットフォームの構築を行う「BLUE Plastics」プロジェクトを昨年発足させた。同プラットフォーム(解説:「BLUE Plastics Salon」)では、ブロックチェーン技術を活用することでリサイクルチェーンにおけるデータ改ざんを防ぎ、トレーサビリティを担保できるという。

伊藤忠商事CIPSファミリーマート、旭化成は、資源循環社会の実現に向けた「BLUE Plastics」において、ファミリーマート実店舗(東京23区内の一部店舗)におけるトレーサビリティ(追跡可能性)システムのプロトタイプを用いたPETボトルリサイクルの実証実験を行うことで合意。初回実証を今秋以降に予定していることを今月6日に公表した。

4社は、コンビニエンスストアを起点とするPETボトルのリサイクルチェーンの可視化が、消費者の行動変容・再生プラスチックの利活用促進に与える影響を調査し、トレーサビリティの価値を検証する。一方消費者は、実証が行われるファミマの店頭に設置された回収箱に、使用済みPETボトルを投入――その際、回収箱に印字された二次元コードをスマホで読み取り、投入したPETボトルの本数をアプリで登録する。

すると自分が投入したPETボトルの行き先、つまり回収後にリサイクルチェーンのどのプロセスにあるのかがわかる。上記トレーサビリティによってそれが確認できるという。