wbcsdが昨年11月に公表した『Pathfinder Framework』では、GHGプロトコルScope3(サプライチェーン排出量:解説環境省)の算定に利用する排出原単位を、既存基準・手法を活用しつつ二次データ(国や研究機関の公表平均値)から一次データ(サプライヤの実績値)に置き換えていくことを推奨していて、多くの企業がサプライヤからの一次データ取得を始めているが――
ほとんどは、正確に算定・検証された一次データへのアクセスが困難である。課題に直面している。自動車や化学品などの長大サプライチェーンを抱える製造業では特に、その課題が顕著だという。ゼロボードは、サプライチェーン排出量算定の高度化とグローバル化を目指し、GHG排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」において、製品別・サービス別カーボンフットプリント(CFP)の算定機能を今月4日にリリースした。
ユーザがサプライヤからの一次データを効率的に収集するためのデータ連携機能と、データ連携の対象となるCFP算定機能を開発した。これにより従来同社コンサルタントがオフラインで支援していたCFP算定と当該データ連携は、クラウドでの提供が可能となった。
新機能の実装により、ユーザは各活動(素材やエネルギー利用等)で発生する排出量を製品ごとの寄与度にて按分し算定する方法と、購入原料や部品などそれぞれの排出量を積み上げて算定する方法とを組み合わせられる。自社の知見と利用方法次第で、複数存在する製品別排出原単位の算定ルールに沿った算定ができるようになるという。同社のカスタマーサクセスチームでもそれらの算定をサポートしていくとのことだ。