カフェでの接客、分身ロボットに新たな操作システムが採用

多様性、公平性、包括性を意味する「DE&I」がいわれるようになった。実業界では昨今、ロボットと人との協働および共生をも視野に、様々な取り組みが進められている。

6月24日、アスラテックは、オリィ研究所の分身ロボット「OriHime-D X01」に、ロボット操作システム「V-Sido Bilateral」が採用されたことを発表した。 「OriHime-D X01」は操縦者がリモート接客することを可能にする。カメラ、マイク、スピーカーを搭載していて、パイロット(操縦者)がインターネットを介して、ロボットを使ったコミュニケーションが行えるしくみだ。

当該ロボットの上半身を遠隔操縦するシステムとして、「V-Sido Bilateral」が採用された(紹介動画YouTube)。それはコントローラーの動きをマニュピュレーター(ロボット)に同期させるとともに、コントローラーに力覚をフィードバックすることで双方向の姿勢同期を行う。操縦者はロボットへの衝撃等を感じたり、物体を把持したりすることで、より直感的にロボットを動かし、自然にロボットへの負担が小さくなる動作を作ることができる。

分身ロボット「OriHime-D X01」では、滑らかな動作をあらかじめ事前生成しておき、遠くにいるパイロットが呼び出す方式をとっている。適宜トルクの入れ具合を制御することで、人と至近距離でのボディランゲージを用いたコミュニケーションが可能になった。「V-Sido Bilateral」に対応した同ロボットは、オリィ研究所運営「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」の再オープンに合わせて、同月21日に初めて一般公開された。

両社の技術を融合した最新型分身ロボットは同店舗で受付案内などに活用されるという。アスラテックは今後も、さまざまなロボットメーカーと連携し、ロボットの普及や社会実装に努めていく考えだ。