県庁DX、契約業務を"時短""物理ハンコレス""ペーパーレス"化

紙の契約は時間も手間も膨大にかかる。契約合意、印刷、製本、押印、封入、送付、相手先押印、同封入、相手先から返送、リスト作成、ファイリング、保管といった流れで契約業務が完了する。それをデジタル転換すれば、契約当事者双方において、負担及びコストの削減効果が最大化される。

兵庫県GMOグローバルサイン・HDは6月27日より、電⼦契約サービス「電⼦印鑑GMO サイン」を活用した実証実験を実施する。今回、同県が締結する契約を対象として、県庁と事業者(契約相手)における業務効率化やペーパーレス化による紙資源の節減効果等を検証する。両者は共同して、契約業務にかかる時間と紙枚数を基にした定量評価と、職員・事業者へのアンケート等を通じた定性評価により、効果測定を行う予定だという。

県と契約相⼿はインターネット環境とメールアドレスがあれば、費⽤負担無く電⼦契約が可能となる。「電子印鑑GMOサイン」では、メールアドレス等による本人確認を行う「立会人型署名(契約印タイプ)」、コンプライアンス管理を一層強化する電子証明書を追加したリモート署名を行う「当事者型署名(実印タイプ)」を選択または組み合わせて利用できる。

今回の実証実験では、県側は「当事者型署名」を使用する一方、契約相手方となる事業者では、利便性に優れた「立会人型署名」を使用する。事業者は、兵庫県との電子契約の締結による費用は発生せず、無償でそれを使える。県・相手方事業者の双方は、契約締結に「電子印鑑GMOサイン」を活用することで、従来の紙の契約書で必要となっていた印刷・製本・郵送等の手間やコストを削減するメリットを受けられるという。

同県と、「電子印鑑GMOサインfor 行革DX」を推し進める同社は、このたびの取り組みを通じて、業務効率化や事業者への⾏政サービスの向上を図るとともに、契約書類削減によるSDGsの推進を行っていく考えだ。