クラウドサービスとオンプレミス環境の接続を柔軟に、広い帯域でも

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や働き方改革がうたわれている。新型コロナウイルス禍を背景に、日本国内の企業においては、自宅やサテライトオフィスなどでも仕事ができる、すなわち場所を問わない業務環境の整備が進んでいる。

そのような状況下、多くの業務システムで自社構内(オンプレミス)ネットワーク環境がクラウドサービスへと移行した。そのため、増大するクラウド接続のトラフィック量への対処、通信の安定性の確保に加え、クラウド利用量の変動や複数のクラウドサービスの使い分けに対応可能な柔軟なネットワーク環境が求められているという。

IIJは、顧客ネットワークと各種クラウドサービス間を広帯域で接続し、クラウドの利用状況に応じた柔軟な帯域制御を実現する「IIJプライベートバックボーンサービス/Smart HUB」を今月30日に提供開始する。Smart HUBでは、各種クラウドサービスとの接続帯域を、あらかじめプールされた契約帯域から顧客側で自在に割り当てることが可能。トラフィック量に応じた接続環境を最適なコストで確保でき、マルチクラウド活用時の利便性を大幅に向上する。

今回、シスコシステムズのデータセンター向けSDNソリューション「Cisco ACI」ジュニパーネットワークス「vSRX仮想ファイアウォール」を採用し、両社協力のもと、新たに広帯域接続に特化した新基盤を開発し、10Gbpsを超える広帯域・大容量接続も可能としている。Smart HUBは、オンプレミスとクラウドの直結により大容量で安定した通信を実現、各クラウドの接続に必要な帯域を自由に割り当て可能――

専門ノウハウを必要とするクラウド接続運用を顧客に代わって吸収したマネージドサービスを特徴にしているという。IIJでは今後も、多彩なネットワークサービスを組み合わせながら、顧客のクラウド利用を支援していく考えだ。