オンライン会議疲れやストレスの原因は音質にあり

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行によって、人々の生活様式が一変した。日本でも新しい働き方への取り組み及び新たな勤労環境への移行が進み、今ではWeb会議が日常となっている――が、皆が皆、もしくはあらゆるシーンで、オンライン○○が喜ばれているわけでもない。

「対面で会議をするよりも疲れる」「オンラインで参加すると内容が理解しにくい」といった声をあげる人は、あらゆるビジネスシーンで見受けられる。オンライン会議にまつわる研究や調査は増えているが、会議の音質とストレスの関係について直接言及しているものは少ないという。

NTTデータ経営研究所のニューロイノベーションユニットと、オーディオ機器の世界的リーディングカンパニーであるShureの日本法人シュア・ジャパンは共同で、近ごろ世間で常態化している日々の「疲労感」や「会議内容の理解不足への不安感」の要因解明に向け、オンライン会議で行き交うデジタル音声の音質の違いがもたらす生体ストレス反応への影響を検証する実証実験を実施し、その結果および考察をホワイトペーパーにまとめて発表した。

「オンライン会議の音質が生体ストレス反応に与える違い」を検証した。実証実験の結果、①音質が悪い会議では、内容が理解されないだけでなく、参加者にストレスを与える。②ストレスの原因として、特に認知機能に対する負荷が高まる傾向があり、これが継続すると認知機能が低下し、理解力や判断力、反応のスピードといった会議参加にとって重要な能力が鈍くなることが考えられる。

③内容が理解できないことによるストレスは会議後半にかけて蓄積されていく。――といったことが示されたホワイトペーパー『Web会議の音質が、従業員のストレスを招く~会議音質の違いによる生体ストレス反応への影響を検証した実証実験とその考察~』はシュア・ジャパンのWebサイトから無料でダウンロードできる。