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食品ロスを削減、業務の効率化も物流管理×需要予測・自動発注にて
煩雑で人依存型の業務はデジタル革新が求められている。コンビニエンスストアへ商品出荷する、国内35カ所の物流倉庫において、600アイテムに関する発注・在庫管理業務を複数の熟練担当者が1日約4時間/人を費やしていた。返品による「食品ロス」の削減も課題だったという。旭食品は、日立との協創を通じて、独自アルゴリズムで需要予測かつ適正在庫量を計って発注推奨値を算出・提示する"システム"を稼働させている。
今月8日、その導入効果として、発注業務を約4時間から約30分に削減できたこと、欠品を約4割、返品を最大約3割低減できたことを公表した。高い精度が確認された。同システムはLumadaソリューション群のひとつ「Hitachi Digital Solution for Retail」を活用――、需要予測と在庫管理を連係させてデータを統合することにより、需要・在庫状況に即し、欠品・返品によるロスを抑え利益最大化となる発注量を自動計算することが可能。
各拠点でアイテムごとの発注推奨値を勧告するので、人の作業は発注量の確認と決定のみとなる。各人が外部Webサイトから手作業でダウンロードしていた得意先公開の受注速報値や気象データ等の収集作業は、Webクローリングにより自動化される。サブスクリプション型で拠点数に基づいた料金で利用できる。同システムと統合物流管理システム「HITLUSTER」の連係により、在庫の一元管理、事務作業の排除、業務の自動化も実現可能となる。
旭食品はDXを一層進めるとともに、資源や排気ガスの抑制を行い、SDGs達成をめざしていくという。