経産省の'19年調査報告書(P.60)に、AI人材の需給ギャップは2030年に最大14.5万人とある。ゆえに、競争の激しいAI人材の獲得と並行して、自社内での育成を検討する企業が増えている。が、先端IT人材及びデータサイエンティストを育成・獲得しても、ビジネス課題の解決には直結しない。それは、AIを活用したビジネス課題の設定や企画、プロジェクトを進行しAIを実ビジネスに実装できるAI人材も不足しているためだという。
TISと澪標アナリティクスは、AIを活用して企業のビジネス課題を解決できる先端IT人材を独自教育ノウハウで育成する「データ分析・AI人材育成サービス」の提供を7日に開始した。これに先立ち、AI・ML関連技術開発と人材教育に特化した企業、AVILENとも協業している。同サービスは、AIに関する基礎を身に着けるe-learningとワークショップ、ならびに実践力を身に着けるOJT研修で構成されている。
上記2つのカリキュラムにより、AI活用プロジェクトの企画立案からシステム開発、課題解決へと導ける人材を育成できる。AI人材育成では「顧客価値創造」「ビジネス変革」「ビジネス創出」「マーケット開拓」を実現していくという。両社は同サービスを法人向けに展開しつつ、蓄積したノウハウを活用して個別最適な教育サービスの提供、カリキュラムの拡充を実施し、日本全体のAI人材内製化ニーズに応えていく。
そして、先端IT人材不足の解決に貢献していく。3社は、日本の企業の業務改善、生産性向上、新規ビジネスの創出、社会課題の解決に寄与していく構えだ。