製品の保守サポートが長期化しそうなケースを高精度AI予測する

計器や制御システムを多様な生産現場に提供する。その企業は、ソリューション提供の前段階として、自社内で新しいテクノロジーを実践し、その成果から得られたノウハウを社外に展開する方針でDXを推進している。

全て内製でDX推進に取り組む同社では、基幹システムのデータ分析による売上予測等に挑んできた。が、その確実性は不十分で、データ活用にも一定の手間がかかっていたという。横河電機が実施する多数の予測型AIプロジェクトについて、マクニカは、H2OおよびLuminoso製品により支援する。

プラントの長期保証を行っている世界のYOKOGAWAは、トラブル発生時の迅速対応をサポート方針として掲げている。同プロジェクトでは「Luminoso Daylight」にて多言語の問い合わせを自然言語分析。即答できる環境を整備するとともに、「Driverless AI」にて、問題化しそうな案件や対応にかかる時間を予測、一層円滑な顧客サポートを実現した。最高の地域では80%以上の精度で予測に成功している。

国によっては常時在庫を要する拠点がある。そこで同AIにて、適正在庫数・期間を予測し、不動在庫の発見、売れる製品に紐づいて必要な部品数の予測までを実現している。ガスクロマトグラフに関するプロジェクトでは、同AIを使うことで概算見積り業務が2、3日(従来10日)で終わるようになったとの成果も出ている。

1%の精度向上も難しい予測型AIで、1年間に10個ものプロジェクトを同時進行しているこの顧客が、高精度かつスムーズにことを進行させた背景には、Driverless AI自体の予測精度の高さ、機械学習の予測モデル作成の自動化・高速化を手軽に実現できた点があげられる。データ分析に対する顧客の知見・判断力も大きな成功要因になったという。マクニカは、今後も高い技術力とサポート力を生かし、顧客のDX推進を支援していく構えだ。