PC画面の"のぞき見"防止、背後からも費用的にも適切に

ITの浸透によるデジタルトランスフォーメーション(DX)が台頭している。昨今、情報セキュリティリスクはかつてないほど高い。働く場所の多様化も急速に進み、コワーキングスペースの活用やオフィスのフリーアドレス化など、業務PCの利用環境にも大きな変化が見られるようになってきた。

そのような状況下で、さまざまな情報漏えいリスクへの対策が取られる中、第三者によるPC画面の「のぞき見」など古典的なリスクは排除できていないのが現状だ。「のぞき見」を防止する物理的なプライバシーフィルターでは、背後などフィルターの見える範囲内からの「のぞき見」を防ぐことが難しく、従来の顔認証を用いて「のぞき見」を防止するソリューションでは、導入コストが高いといった課題があるという。

キヤノンITSは5月26日、ショルダーハッキング防止ソリューション「のぞき見プロテクター」の提供を開始した。同ソリューションは、キヤノンの顔認証技術により、Webカメラ画像からパソコン利用者本人を認証し、本人以外を検知した場合には、画面をブラックアウトさせ、背後からの「のぞき見」による情報漏えいを防止する。プライバシーフィルターの弱点を回避し、導入費用を抑えて安心して働くことができる環境を構築する。

ソフトウェアで構成される「のぞき見プロテクター」は、マスクをつけた状態や逆光、うつむいた状態(推奨範囲:左右±45°、上下±30°、傾き±45°)でも認証可能、本人不在時やなりすまし時に画面をブラックアウト、仮想カメラ機能によりWebカメラ一つでもWeb会議をしながら(バーチャル背景を使っていても)使用可能といった特長を備えている。

これまでも上記顔認証技術を用いた本人確認ソリューションを提供しノウハウを蓄積してきた。同社は今後も、同技術を用いて顧客の課題を解決するソリューションを提供し、安心安全なビジネス環境構築に貢献していくという。