ドローン×AIで土木工事現場を3Dデータ化、進捗管理を効率的に

若年労働者が不足している。そのため、デジタル技術(建設テック)を積極的に導入し、働き方改革や生産性向上を図る動きが加速している。建設・土木工事現場における従来の測量手法では、多くの手間や人員、期間を費やすため、省力化が課題となっていた。

国交省が推進中の"i-Construction"では「3次元データ利活用方針」が17年11月に策定された。以来、土木工事の測量・調査から設計、施工、検査、維持管理・更新の全工程で3Dデータの活用が進んでいて、ドローン測量とデータ駆動型施工・進捗管理のニーズが高まっているという。日立ソリューションズは、イスラエルDatumate社と本邦初となる販売代理店契約を締結し、今月18日――

UAV(無人航空機)で撮影した工事現場の画像から独自AI技術で3Dデータを自動生成し、それを分析・共有できるクラウドサービス「DatuBIM」の販売を開始した。同サービスは、データを時系列で管理し、地形の断面や盛土体積などの計測、設計図面との比較分析もして、工事進捗管理の効率アップを支援。現場ニーズの高いCADデータの取り込みにも対応する。当該データはクラウドにて管理・共有される。

Webブラウザで直感的に操作できるユーザインタフェースが用意されていて、初心者でも簡単に操作し、いつどこからでも現場の状況を把握できる。同サービスを活用することで、プロジェクトオーナーおよび施工管理会社は、土木工事現場のデジタル化を促進し、3Dデータによる施工計画から実行、保守までの進捗管理の効率化を実現できる。

上記仕組みで、人手による従来手法よりも作業時間と作業コストを大きく削減するという。日立ソリューションズは、建設・土木企業や最新IT(情報技術)を有する世界のベンダーとともにエコシステムを形成して、建設テックを推進し、建設業のデジタルトランスフォーメーションに貢献していく考えだ。