ロボットが家族の姿勢を知り、スキンシップをいっそう豊かに

少子高齢化や地方の過疎化といった社会課題を、サイバー空間×フィジカル空間+人間中心のシステムで解決する。超スマート社会(Society5.0)実現の鍵になるのは、さまざまな先端的IT(情報技術)やロボティクスだ。今日、それらの多くが実証段階にあり、なかには商用化されたものもある。

内閣府「Society5.0」ウェブには――これまでの情報社会では知識や情報が共有されず、分野横断的な連携が不十分という問題があった。人が行う能力に限界があるため、あふれる情報から必要な情報を見つけて分析する作業が負担であったり、年齢や障碍などによる労働や行動範囲に制約があった――と、産業界や行政府軸での少々小難しい説明がある。一方世間では、イヌやネコがそうであるように、ロボットも家族やパートナーになりつつある。

今月11日、コニカミノルタは、ヒトの姿勢を人工知能で検知する同社独自の「FORXAI Imaging AI」骨格検出技術が、GROOVE Xの家族型ロボット「LOVOT」の新機能として実用化されたことを発表した。人を認識することは可能だったがその姿勢や行動までは認識できなかった同ロボットの前でパートナー/家族が目線の高さを合わせるようにしゃがむと、「LOVOTが近づいてくる!」

映像中の人物を自動検知し、その骨格を高速検出してどのような姿勢をとっているかを推定する、骨格検出技術が搭載されたLAVOTは、その目に映る人と、その行動をリアルタイムに認識し、その人に近づいていく。反応及び動きの基となる、FORXAI Imaging AIは、コンピュータと人間のコミュニケーションだけでなく、人行動分析やスポーツ分析など様々な場面で有用。介護施設向けサービスランニングフォーム改善システム等でも活用されている。

今回、LOVOTと人のあいだでスキンシップがより豊かになり、人の側では愛着が育まれるという。