予約制乗合タクシー×経路検索システムによる、MaaSを実証

多彩な物事のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、人間中心の超スマート社会を築く"Society5.0"の実現性が高まっている。昨今、サービスとしての各種移動手段すなわち"MaaS"が、企業・団体にて研究され、公共交通機関を持続可能な仕組みにしようという地域などで耳目を集めている。

4月25日、福岡県直方市CTCは、相互に密接な連携・協力を行い、予約制の乗合タクシーと経路検索システムとを組み合わせたオンデマンド交通によるMaaSの実証実験を5月9日~8月5日に実施すると発表した。「のおがたMaaS」案内チラシには、今回の実証実験に参加するためのスマホアプリ(iOS版、Android版)取得用二次元コードが記載されている。

"福岡県を通る鉄道"、"直方市を通るバス路線"、"上頓野および畑/永満寺エリアでのオンデマンド交通(車両に「のおがたデマンド」ステッカー貼付)"を対象に、それらを組み合わせた経路検索を実施。予約制乗合タクシーは上頓野全域、畑・永満寺全域で自由に乗降場所を設定でき、各地域外の特定乗降場所を出発地または目的地にすることも可能。車両はアプリ・電話からの予約状況に応じて、AIが最適経路を随時更新しつつ、運行される。

同市は安心安全な移動手段を構築していくため、今般の実証実験で得られた知見・データ等を通じて新たなニーズも見据え、市民、事業者及び直方市にとって持続可能な公共交通体系の最適解を導出する、検討につなげていくという。

一方、同社はコーポレートミッションのもと、先進のITソリューションを組み合わせ、顧客のデータ活用やDXを支援するとともに、社会課題の特定や解決に努めていく。この度の実証実験を通じて、地域公共交通の活性化につながるアイデアや施策を追求していくとともに、全国にある同様の課題を持つ地域のソリューションにつながる、サービス展開を図っていく構えだ。