マスク姿で顔認証、多彩な画像センシング機能ラインナップに仲間入り

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックが一昨年1月に宣言された。以降、日本でも緊急事態宣言が発出され、ワクチン普及後も変異株による感染拡大と収束を繰り返している。マスク着用が日常化し、顔認証によるセキュリティ解除をスムーズに行えないことが課題となっている。

オムロンは、"人と機械のベストマッチング"コンセプトのもと1995年から技術開発に取り組んできた、人を理解することを目的とした顔画像センシング技術「OKAO Vision ソフトウェアライブラリ」において、マスクを着用したままでも機能するAI搭載「顔認証(マスク対応版)」を今月20日に発売した。ニューノーマル時代における顔認証システムの活用シーンを広げることで、安心・安全な暮らしの実現に貢献するという。

社会のニーズに合わせて、これまで「顔検出」「顔認証」「笑顔度推定」「視線やまぶた、口の開閉検出」「年代・性別推定」などの15機能を順次ラインナップ。それらを組み合わせることで、顔認証システム、デジカメやスマホのオートフォーカス機能、フォトプリンターの美肌補正、ユーザー属性ごとのデジタルサイネージ表示、コミュニケーションロボットなど、15億台超のライセンスを幅広いアプリケーション向けに提供してきた。

今回16番目となる「顔認証マスク版」は、入退室などのセキュリティ管理、非接触の顔認証システムなどでの課題解決に寄与する。コロナ禍で高まった非接触/マスク対応ニーズに応えることでセキュリティ管理を向上し、顔認証を活用した非接触アプリの導入を促進する。

ディープラーニング技術と、長年培ってきた機器組み込みに特化したアルゴリズムで、大容量サーバーによる初期投資・運用コストを抑制でき、規模を問わずあらゆる場面で容易に導入できる。逆光など周囲環境による顔認証が難しい環境下でも、高速・高精度での顔の検出・認識を達成するという。