
コロナ禍において1日でも早く給付金を受け取りたい住民のニーズと、自治体の給付事務とのギャップが浮き彫りになったという。兵庫県加古川市と、セブン銀行、セブン・ペイメントサービス、xID、両備システムズは、セブン銀行ATMで住民が給付金等の受け取りを安全かつ速やかに行えるシステムの構築と、関連する周辺環境の整備、当該システムの本格導入に向けた実証を7月頃に行う。
マイナンバーカードで本人確認を行った給付対象者がxIDアプリを利用し、銀行口座がなくても全国に2万6千台超あるATMで現金を受け取れる仕組みをつくり、給付事務処理プロセスの改善を目指す。上述のような課題を、新たに構築するクラウド型「給付金等ATM受取システム」を活用して解決する。自治体職員は、総合行政ネットワーク(LGWAN)から同システムを直接利用することが可能となる。
外部クラウドとの連携対応を容易にするため、xIDとの連携には「R-Cloud Auth for xID(仮称)」、セブン・ペイメントサービスとの連携には「R-Cloud Payment for セブン・ペイメント(仮称)」を利用する。LGWANからの経路にはクラウドアクセスサービス「R-Cloud Proxy for kintone」を用いる。
住民が自治体から受け取るものには、還付金などもあるという。5者は、今回の給付金等ATM受取システムについて、住民が必要に応じて受け取り方法を選択できるよう、公的個人認証機能の実装を行い、10万円を超える給付・還付でも利用できることを目指していく構えだ。