日本国内のサブスク管理市場は右肩上がり、3年後には55億円規模に

スマートフォンの普及以降、ソーシャルメディアの発達とともに、遊休資産の賃貸仲介サービスであるシェアリングエコノミーが開花した。時を同じくして、デジタルコンテンツやソフトウェア利用の定額課金サービス化、通称「サブスク」が台頭し、いまやさまざまな物事がサブスク化されつつある。

そも、ITベンダーが、ソフトウェアのパッケージ販売から利用度に応じた金額を請求するSaaSやサブスクリプション・ライセンス販売へと移行し始めたことで、徐々にサブスクリプション型ビジネスの認知度が高まった。現在それは動画・音楽配信、飲食や車や生活用品など幅広い分野に広がってきている。サービス提供企業においては、顧客の継続利用や利用促進に向けてサービス使用状況を分析する、カスタマーサクセス機能のニーズが高まっているという。

ITRは今月7日、日本国内のサブスクリプション管理市場規模推移および予測を発表した。サブスクリプション管理は、顧客ごとに課金プランや契約形態が異なるサブスクリプション型ビジネスの管理を支援する製品・サービス。これには商品・サービス情報管理、顧客・契約管理、請求・回収管理など、主にサブスクリプションサービス提供企業に向けた機能が含まれるという。

2020年度の売上金額は14億円、前年度比47.4%増の大幅な伸びとなった。21年度も主要ベンダー各社が新規導入ユーザーを好調に獲得し、売上金額を伸ばしていることから、同市場は、引き続き同50.0%増と高い伸びが予想される。サブスクリプション型ビジネスの広がりを背景に、今後も高成長を維持し、CAGR(20~25年度)は31.5%、25年度には55億円規模になると予測している。

詳細は、全6分野・国内42ベンダーへの調査に基づいた同社のレポート『ITR Market View:予算・経費・サブスクリプション管理市場2022』にて確認できる。