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世界最高峰スパコン技術をクラウドサービスとして企業・団体へ展開
これまで政府系機関・学術機関における各種研究開発を支援してきた。自社で保有する高度なITを組み合わせることで、金融サービス、供給網の効率化やトレーサビリティの管理、電力需給予測、災害シミュレーション、創薬など一層広い分野に活用可能と考えている、スパコンや最先端デジタル技術はしかし、学術分野以外の利用において、一括購入による投資負担や運用等での専門技術者の確保が課題だったという。
富士通は、高度なコンピューティング技術の商用利用を促進し、DXを強力に加速するため、世界最高峰スパコン「富岳」や量子インスパイアード技術を活用した「デジタルアニーラ」に代表される高度なコンピューティング技術とAIなどのソフトウェア技術を、誰もが容易に利用できるサービス群「CaaS」として体系化し10月より順次提供する。
その第一弾として今月6日、「富岳」用のCPUなどで構成した最新鋭スパコン「PRIMEHPC FX1000」を提供する「Fujitsu クラウドサービス HPC」を、一般企業や団体向けに発売。「デジタルアニーラ」やAIのクラウドサービスについても今後「CaaS」のサービス群として順次販売を開始し、各サービスをシームレスに連携させた付加価値の高いサービスをグローバル展開していく。
「CaaS」の先行事例として製造業向けの設計最適化や創薬効率化などのwith顧客共同実証を予定している。同社は、持続可能な世界の実現をめざす「Fujitsu Uvance」のもと、「CaaS」によって、従来導入の難しかった高度なコンピューティング技術の商用利用を促進し、金融や製造、流通、物流、地震や津波予測、創薬や遺伝子治療など、幅広い分野における社会課題解決に貢献していく考えだ。