あらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代となった。今日、各種現場にIoTシステムを導入し、センサーデータを収集・分析して、製品やサービスの品質改善、生産効率の向上などに活用する組織が増えている。
その分野は産業用機器のメンテナンス事業者をはじめ、製造業、物流、建設、コンシューマ向けサービスに至るまで多岐にわたる。一方で、遠隔地に多数設置されたIoTデバイスの運用管理の負荷やメンテナンスコストは大きく、それらをいかに軽減するかが課題になっているという。IIJは3月31日、様々なエッジ機器等の所要機能を一括して届ける「IIJ IoTサービス」において、遠くのIoTデバイスにリモートアクセスする機能「デバイスリンク」の提供を開始した。
「オンデマンドのリモートアクセス」「エージェントレスでの利用が可能」「アクセス元IPアドレス制限」といった特徴を備えた。それを利用することで、管理者は、任意のタイミングでネットワーク経路を動的に生成し、モバイル通信やVPN接続された産業用PC、ゲートウェイ機器、ネットワークカメラなどに対し、インターネット経由で設定変更やソフトウェア・インストールなどが行える。
閉域網の初期構築や専用エージェントの導入を必要としない、「デバイスリンク」によって、低コストかつ簡便なデバイス運用・保守が可能となる――。IIJ IoTサービスでは、センサーデータのリモート監視を行う「デバイスモニタリング」や、コントロールパネルやWeb APIからデバイス制御を行う「デバイスコントロール」など、管理者向けの各種機能を提供している。
そこで新開発したデバイスリンクは、必要時にのみリモートアクセス用の経路を生成し、アクセス終了後にはその経路を閉じられる。セキュアなリモートアクセスを実現する。クラウド環境からデバイスへ制御コマンドを送信するなどの用途にも利用できるという。