児童・生徒の学びをデジタル教材SaaSでサポート、学習指導にも

超スマート社会に生きる子供たちにとってPCは鉛筆やノートと並ぶマストアイテムである。あらゆる場所でICTの活用が日常のものとなっている。1人1台端末環境は令和の学びの「スタンダード」。これまでの実践とICTのベストミックスにより、学校教育は劇的に変わると文科相がいう。

「GIGAスクール構想」の実現に向けた取り組みがいまも続いている。今年3月29日、富士通Japanは、ドリルやプリントなどの紙教材を出版する教材会社向けに、全国の小中学校や高等学校の教員および児童・生徒に対する良質なデジタル教材の提供を支援する「Fujitsu初等中等教育向けデジタル教材提供サービス」を、SaaS型のしくみとして提供開始する。

教育同人社浜島書店明治図書出版とともに共通プラットフォームの開発を昨年12月に開始、日本標準も加わりこのほど構築が完了した。クラウド基盤上で展開する上記サービスは、「デジタル採点機能などにより児童・生徒の主体的な自宅学習を支援」「教材会社におけるデジタル教材の作成から公開までをワンストップで支援」「児童・生徒の簡易入力情報を名簿データに自動で反映し、教員の更新作業を不要に」といった特長を備えている。

教材を新規開発したり、既存の紙教材をそのままデジタル化したり――。開発したデジタル教材は、教材会社が提携する販売代理店を通じて学校へ直接販売できる。児童・生徒は、デジタル採点機能により学習を自主的に進められる。教員は、進級時のサポート機能による年度更新作業の省力化、学習場所によらない児童・生徒の学習状況の把握など、デジタル教材のメリットを、学級運営の効率化や質の高い学習指導に活かせるという。

富士通Japanは、GIGAスクール構想における児童・生徒による主体的な学びの実現に向けて、教材のデジタル化を支援する。と同時に、学校教育のDX(デジタル転換)を強力に推進していく構えだ。