学内業務DX、各種証明書発行・申込から決済までオンラインで完結

ITの浸透が人々の生活をより良い方向に変えていくという概念、デジタルトランスフォーメーション(DX)がこの国でも盛んに唱えられるようになった。およそ6年前、2016年に日本で初めて全国のコンビニエンスストアでの成績証明書等の各種証明書の発行を実現した――

けれども学内で証明書を発行する場合は、現金支払いのみ可能な証明書発行機を利用する必要があり、さらに一部の資格試験等の申込では、現金支払いのみの対応となっていたという。近畿大学NTT西日本は、証明書発行や資格試験等の各種申込・決済手続のオンライン化ならびに就職活動時に必要な各種証明書のデジタル発行機能について、本年4月4日に運用を始める。

両者は「スマートシティ・スマートキャンパス」創造に関する包括連携協定の一環として、学生サービスの向上と学内業務に関するDXを共同推進している。今回新たに導入するオンライン証明書発行システムは、「場所や時間、決済手段を問わずに証明書等の発行が可能」「就職活動時に必要な各種証明書のデジタル発行機能」といった特徴を備えている。

「大学に来て、現金で料金を支払う」フローを抜本的に見直し、証明書発行や資格試験等の申込手続をオンライン化、決済をキャッシュレス化した。これにより、学生はスマホから24時間いつでも発行申請が可能となり、請求書発行方法もコンビニや学内の証明書発行機、郵送から選択できる。学生の利便性を向上とともに、ウイルス感染リスクの低減、現金回収業務の廃止など学内業務の効率化を実現する。

NTTグループの一部企業および賛同企業では、来年3月卒業予定の就活生に対して、電子証明書でのオンライン受付を予定している。今後も学生の満足度向上、大学業務効率化等に資する各種サービス・機能の開発/活用に連携して取り組んでいくという。両者はそれらを他大学や企業にも展開し、社会全体のDX推進に貢献していく考えだ。