店舗で買った商品を自宅近くまで、ロボットカーが運んでくれる

人手不足が深刻化している。日本各地ではラストワンマイル配送の課題解決や配送の効率化を実現する手段として、無人自動走行ロボットへの期待が高まっている。そのためグループでICT技術と情報通信基盤整備などのノウハウを活かし――

新しい時代に対応したモビリティサービスの開発を通じて、地域社会へ貢献していくという。KCCSは、国家戦略特区に指定され先進的なモビリティサービスの活用を目指している千葉市の支援を受け、イオンリテールおよび損保ジャパンの協力下、千葉市幕張新都心の公道(車道:道路使用許可取得済み)で無人自動走行ロボットを活用し、店舗で購入した商品を指定マンションまでロボットが届けるサービスの実証実験を3月10日に実施。

イオンスタイル幕張ベイパークで購入した商品を、共用ロッカーを搭載した定時巡回ロボットに積み込み、自宅付近で受け取れるようにする。重い物やかさばる荷物の持ち帰りを支援するロボット活用サービスを実証し、外出や買い物をより楽しんでもうらうことを目標にしている。今回の実証では、1台の無人自動走行ロボット――最高速度15km/hの第一種原動機付自転車(ミニカー)サイズ車両が同店舗と近隣2棟のマンション間を巡回する。

ロボットカーは走行状況が常時遠隔監視され、自動回避が困難な状況等では近接または遠隔操作に切り替えて走行する。モニター参加者(マンション住人)は、同施設で購入した商品を店舗脇の停止場所でロボットに預け、自宅マンション近くの停止場所で受け取ることができる。ロッカーは大中小、どれも車両側面のタッチパネルを操作し開閉する。

無人自動走行ロボットを活用したサービスは、移動販売や巡回警備などニーズが多岐にわたるという。KCCSは今後も自治体や協力企業と連携し、各地域のニーズや課題に即したサービスの実証を行い、無人自動走行ロボットの社会実装に向けて、継続的に取り組んでいく構えだ。