国内150万社の成長性をAI予測し可視化する

実業界における取引先の管理や開拓などでは、財務諸表に基づく分析が一般的に行われている。財務諸表が明らかでない中小企業などについては、分析や成長の予測が困難だという。

JSOLは今月10日、東京商工リサーチ(TSR)のデータを活用した「FinCast®成長予測」を正式リリースした。同サービスは、国内約150万社を対象に、企業の成長予測スコアと関連する企業情報を提供する。AIを活用した成長予測スコアを0~100の数値で示すとともに、予測に寄与する情報項目や、取引関係のネットワーク図を表示。取引先の管理・開拓・判断において、効率よく効果的な分析を実現するという。

国内最大級の企業信用調査情報と、AI技術・ネットワーク分析技術を駆使して共同研究を行ってきた。両社は、企業単体の情報に加えて企業間取引の情報を分析することで、企業の成長・劣化の波及効果を明らかにしている。上記新サービスはその成果を生かし、成長予測スコアの算出に、対象企業の情報とともに取引先の情報を利用することで、財務諸表などの詳細な情報がない企業でも一定精度の予測を可能としている。

リスクの把握、パートナー評価、ターゲット企業選定、投資/出資などの判断に役立つ。同サービスはサブスク型(GCPを利用し接続元IP制限、二段階認証)で提供される。ユーザーは、閲覧企業数に沿った料金プランを申込み、発行されたアカウントにてログインし、企業名を検索することで、対象企業の成長予測スコアと関連する企業情報を確認できる。自らデータを準備せずとも即時利用できる。

上記以外のシーンでも活用してもらえるよう、市場ニーズを元にした機能拡張、予測精度向上のためのバージョンアップ、他ソリューション/システム連携が可能となるAPI開発などを予定している。上記新サービスを通じて、顧客へより高い付加価値を提供する、一層の商品・サービスの向上に取り組んでいく考えだ。