メタバースで音楽ライブ、参加者100名と共に芸術表現技術等を実証

コロナ禍の終わりが見えない。昨今、ネット上のデジタル仮想空間「メタバース」での音楽ライブやアート鑑賞の機会も増え、時間や場所にとらわれない楽しみ方や鑑賞方法が多様化しつつある。

既存プラットフォームを用いてメタバースでイベントを実施する際にはしかし、アバターデザインや鑑賞人数など、演出に制約が発生してしまう場合がある。そうした中、音楽を始めとしたアーティストが望む芸術表現を実現させるべく、演出面における制限を設けないVR技術の開発と基盤構築に関する研究・開発を進めている。そして、文化・芸術領域における新たな鑑賞体験の実現を目標にしているという。

凸版印刷は、JVCケンウッドと協同して、2人組音楽ユニット「どんぐりず」によるメタバース音楽ライブの実証実験を3月26日(土)に開催する。同実証実験では、VR空間上に構築した音楽ステージを舞台に、アバターに扮した「どんぐりず」がライブを行う。観客もオリジナルアバターとしてライブ会場に入ることで、現実空間では味わえないメタバースならではのライブ演出や、アーティストの世界へ没入する新たなライブ体験の提供を目指す。

定員100名の抽選制で開催を予定している。『DONGURIZU Live at UNIVERSE』では、メタバースでの音楽ライブにおける芸術表現技術(演出/パフォーマンス/空間設計/音響)や、大規模同時接続時の動作検証を行う。前者は実証全体の企画/会場の制作/演出エフェクトの制作・ディレクション、「どんぐりず」とユーザーのアバターデザイン/文化・芸術領域向けメタバース基盤開発を、後者は「どんぐりず」の3Dモデルの制作/提供を担当する。

JVCケンウッドはビクターエンタテインメントとともに3DCG関連技術、XR技術によりメタバース事業を含むエンターテインメントのDXを推進し、人と時空をつなぐ次世代事業への展開を図っていく考えだ。