「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」(厚労省PDF)は卸売販売業者等がそれぞれのニーズに合わせた規則を作るための根拠としても利用することを意図していると同省はいう。一方、首都圏の新たな卸物流拠点(21年4月スズケン発表資料)において、同ガイドラインに準拠した物流体制を構築――、物流品質および業務効率の向上も目標にしているという。
スズケンとNECは、24年3月稼働予定の「首都圏物流センター」における自動化・省人化を目指し、AIや物体認識技術などを活用した「入荷伝票入力の自動化」と「梱包品棚卸の自動化」の実証実験を昨年7月~11月に実施。それらの有効性が確認され、さらなる業務効率化に必要な知見を得られた。今後はロボットを活用した運搬作業やフォークリフトの自律・遠隔制御により、物流センター内のさらなる自動化・省人化を目指していくという。
紙帳票やハンディターミナルなどを用いての棚卸作業を、ベルトコンベアに設置したバーコードリーダにて100%自動化。同時物体認識技術も活用し、段ボールなどの画像をマスタデータと照合して梱包品を個別認識、包装変更の確認が可能となった。その際、側面記載のロット/使用期限等を画像データからOCRで読み取り、自動的にシステム登録することもできた。
スズケンはグループ各社および提携企業が有する機能やノウハウとの融合による新たな価値の創造に挑戦し、"医療と健康になくてはならない存在"の実現を目指していく。一方、NECはこれからも流通における多様化ニーズに対応、「NEC Value Chain Innovation」を顧客と共に実現していく構えだ。