2007年に超高齢社会に突入した。日本では、少子化の影響もあり、同年以降も高齢化率が右肩上がりで、さまざまな産業分野で人手不足が深刻化している。ITの活用によるDXの実現や、あらゆる仕組みのスマート化が急務となっている。
デジタル社会の到来とともにECやネットショッピングが隆盛を極めている。1秒間に地球を7周半する電子の速度で受発注ができる仕組みが整う一方で、実際の品物等を運ぶ基盤においてはドライバー不足が課題だ――。各地各所でラストワンマイル配送のさらなる効率化が求められている。そこは「スマート東京」の先行実施エリアで、「TOKYO Data Highway 基本戦略」における5G重点整備エリアでもあるという。
ティアフォー、川崎重工、KDDI、損保ジャパン、小田急電鉄、ホテル小田急（ハイアット リージェンシー 東京）、公園財団は1月22日～2月10日、西新宿エリアにて、国内初だという、自動配送ロボットが5Gを活用して公道を走行しラストワンマイルの配送を行う実証実験に 取り組んでいる。今月3日以降には、自動配送ロボットの自律走行を遠隔地で監視・操作する実証を行うなど、より効率性・可用性が高く安全な配送の実現を目指している。
将来のAGV・自動配送ロボットの社会実装シーンを見据えている。今回の実証実験は、昨年8月都に採択された西新宿エリアにおける5Gを含む先端技術を活用したスマートシティサービス実証事業に伴うもので、ホテル飲食ケータリングサービス×自動配送サービスのユースケース検証、自動運転リスクアセスメントやPPP-RTK高精度測位などの技術・サービス検証に取り組む。
ヒトとモノが移動する新たなスマートシティの実現に向け、自動配送サービスプラットフォーム事業の構築を検討している。上記7者は、これを社会課題解決と新たな価値を創造する事業として、早期の社会実装を目指していく構えだ。