人々の来し方と行き先を見える化するデータセットを各種施策へ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが宣言されて以降、日本ではさまざまな言葉が定着した。ステイホームや新しい生活様式、古くて新しい「人流」もその一つだ。

多機能携帯電話、スマートフォンが十分に普及した。現在、それらの利用者から許諾を得て取得したGPSによる位置情報ビッグデータを、分析プログラムで総体的かつ統計的に加工した国内最大規模の「人流データ」によって、人がどこから来て、どこへ向かったのかを把握できるという。

ゼンリンデータコムは、これまで顧客のニーズに合わせてデータを抽出し提供していた位置情報ビッグデータ「混雑統計®」サービスにおいて、特に要望が多かった移動データのみを抽出した「混雑統計®データセット」の販売を1月25日に開始した。コロナ禍において人流データへの注目が高まるなか、データセット販売により、従来の提供価格から大幅にコストダウン――。短納期でのデータ提供を可能にした。

都度集計が必要だった連続する滞在地点間の移動(OD)データを、都道府県単位でセット化して届ける。「混雑統計®データセット」は、「大規模サンプル・高品質・測位頻度の高さ・解析技術の高さ」、「希望のデータ種類、エリア(都道府県)、集計期間(2020~2021年の任意の期間)を指定可能」といった強みを有していて、①メッシュ間ODデータ、②市区町村別移動データの2種類(一部カスタマイズ可)で構成されている。

当該データは、人の動きの把握から交通実態の現状分析や交通計画策定の基礎データとして、また、流入元や流出先など人の出入りを可視化することで街づくりや観光施策等にも活用できるという。同社は今回、上記データセット販売開始を記念して、2月末までにこれを申し込んだ企業限定で、コロナ禍以前のデータとの比較が可能な2019年データを――購入期間のデータと――セットで提供するキャンペーンを実施する。