ものづくりDX、製造現場の業務・装置データを有機的に接続して

さなざまな現場で生産性や業務効率アップに役立つデジタル化(DX)が検討されている。現在、多くの製造現場では、ERP・基幹業務データと装置データは連携することなく個別に存在していて、理論在庫と実在庫の乖離確認や、予実差の分析に膨大な手間がかかっているという。

凸版印刷とエクスは、製造DX支援ソリューション「NAVINECT®」と、生産管理システム「Factory-ONE 電脳工場®」をクラウドで連携――。経営~製造のDX化を実現する新サービスの提供を幅広い業界業種に向けて今月20日に開始する。同連携により、顧客の製造現場においては、受発注・手配・原価計算から現物在庫管理、生産の見える化、ロットトレースなどまで、ほぼ全ての業務をデジタル化した管理が可能になる。

製造現場の数量管理、生産性向上、品質向上に寄与する効率的なデータ取得を実現し、製造現場のDXを進める強力なサービスを提供していくという。双方のシステムを有機的にデータ接続することにより、実製造データによる工場経営全体の有効なマネジメントが可能となる。取得データの連携活用によって新たなデータ管理ができ、ロス削減、確実な生産履歴の自動取得、様々な計画への予実管理などが達成可能となる。

ERP・基幹システムによる運用で広く採用されている「電脳工場®」は、'95年の発売以来、国内外の中堅・中小製造業を軸にシリーズ出荷1800本超の実績を有す。一方、「NAVINECT®」は、装置・MES(製造実行システム)・SCADA(産業制御システムの一種)からの様々なデータを活用して、原価削減や品質向上につなげているという。

両社は、製造現場で用いられるデータ管理や機器との連携など機能を広げつつ、さらなる製造業のDXを進めていく。将来に向けて2月9日にオンラインセミナー「工場業務の作業効率が4割アップの例も!製造現場のIoT化(仮)」を開催する。