A.L.I.は、高知県四万十町と共同で、年間を通じてドローンの活用可能性が高いであろうユースケースの実証を実施し、物流・防災・調査・測量すべてのドローン活用実験に成功したことを今月19日に発表した。この取り組みは昨年4月にKDDIとパーソルPTがNEDOから受託した「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト/地域特性・拡張性を考慮した運航管理システムの実証事業」に係る――。
今回の地域実証では、継続的な運航管理システムの活用における安全面、コスト構造、オペレーションフロー、地元の人々の受け止め方など、ドローンの社会実装上での様々な要素と課題を検証した。そして、無人航空機及びUAV向けの空のインフラの運用方法の確立を達成するため、我々の生活を変革するレベル4(目視外飛行)時代の新たなドローン物流システムの在り方を、地元企業エレパ、四万十公社の協力のもと、四万十町民に提案した。
災害時の津波被害が想定されている興津地区と東又地区には県道52号線のみが山間部を繋げていて、震災時に土砂崩れが発生し興津地区が陸の孤島となる可能性が高いと言われている。有事の際の避難場所となっている四万十町B&G海洋センターを災害支援物資運搬の出発点として、山を超えて興津ヘリポートへ災害支援物資のドローン運搬を実施した。
ほかにも、四万十町立七里小学校の裏手に広がる森林約5haの測量をドローンで行い、県のインフラ点検計画をより効果が高いものとし、土砂崩れのリスクから住民を守るために必要なデータ利用・コスト削減・時間短縮等を証明したり、大正中津川集落民の生活道路である成川橋の老朽化対策工事にドローンを活用した上空からの事前調査を実施したりしたという。