ゼロエミッション、二次電池式小型EVトラックの最適稼働管理を実証

2050年カーボンニュートラルの実現が目指されている。その社会的な取り組みの一つとして、各種産業現場における電動車(EV)の導入が進んでいる。EVを導入するには、車両の契約に加えて充電設備の設置や電力使用契約など多くの手続きが必要となる。

さらに日々の運用においては、緻密な運行計画や充電管理が求められる。昨今、EVならではの課題も顕在化しているという。アスクルCUBE-LINX日野自動車は今月19日~5月31日、CO2排出量ゼロを実現しているアスクル新木場物流センターにて、小型BEV(バッテリー式電気自動車)トラック「日野デュトロ Z EV」を2台用いて、電動車の最適稼働マネジメント(概要:YouTube)の実証実験を行う。

日野とCUBE-LINXは、顧客の事業形態や車両の使い方に合わせた拠点毎の稼働/エネ利用の最適ソリューション一式をサブスクで提供。この月額定額サービスは、運行計画系システムおよび関電と共同開発しているエネルギー管理システムを融合し、最適な充電・配車計画および電池残量を考慮した走行ルートの生成を可能とする。

同車両は走行時に温室効果ガスを排出しない、環境配慮型EVであるうえに、都市部や住宅街での配送業務の作業効率も考慮した構造を有する(コンセプト動画)。①小型トラック(<GVW3.5t)で、普通免許で運転可能、②乗降がスムーズ、③荷室への移動がしやすく作業性向上、④荷室乗降容易でドライバーの負担軽減、⑤高い静粛性、⑥先進安全技術を装備(後退時の誤発進抑制装置はクラス初)といった特長を備えている。

3社は今回、車両の使い勝手の検証に加え、配送現場での効率的な車両の運行管理、および最適な充電管理とエネルギー利用量最適化の効果を確認していくという。実証で得られた知見を今後の電動車の開発・改良、導入・運用時の課題解決に活かし、電動車の普及促進に貢献していく構えだ。